定期検査の方法
定期点検は、一定の使用期間を定めて定期的に行う検査です。定期検査を行う前に基本項目として「日常点検」で行う項目の「設置状態( 水平)「汚れ・異物の有無」「ゼロ点の戻り」「一番使うところの重量表示」確認を行っておきます。また、「定期点検」で行う項目の「ひょう量の分銅を載せ、重量表示を確認」「ひょう量の1/2 の分銅を載せ、重量表示を確認」を行っておきます。
①繰り返し性の確認
ひょう量( 計量できる最大値) を6kg とした場合は次のように行います。
- ひょう量6kg の1/2 ですから、3kg の分銅を用意します。
- 分銅を載せる前に、重量表示が0.0g であることを確認します。
- 3kg の分銅を計量皿に載せます。
- 重量表示が2,999.8g ~ 3,000.2g 以内であることを確認します。( 検査基準は±0.2g 以内ですgから3kg±0.2 以内が正常となります。)
- 分銅を降ろし、重量表示が0.0g となることを確認します。
- この検査操作を3 回以上繰り返します。
- 続いて、3kg と同様にひょう量の6kg でも行います。
②偏置誤差の確認
偏置誤差は四隅誤差ともいいます。ひょう量の 1/3 の分銅を計量皿の中心①と四隅②~⑤の位置にのせ、各点の重量表示を確認します。
- ひょう量 6kg の 1/3 ですから、2kg の分銅を用意します。( ひょう量 6.2kg などの場合も端数は切り捨てて 2kg とします。)
- 分銅をのせる前に、重量表示が 0.0gであることを確認します。
- 2kg の分銅を計量皿の中心①の位置にのせます。
- 2重量表示が 1,999.8g ~ 2,000.2g 以内であることを確認します。 (中心位置の検査基準は ±0.2g以内ですから2kg±0.2g 以内が正常となりま す。)
- 2分銅をおろし、重量表示が 0.0g となることを確認します。
- 2次に 2kg の分銅を計量皿の②の位置にのせます。
- 2重量表示が 1,999.7g ~ 2,000.3g 以内であることを確認します。 (偏置誤差の検査基準を ±0.3g 以内とすると、2kg±0.3g 以内が正常となりま す。)
- 2分銅をおろし、重量表示が 0.0g となることを確認します。
- 2同様の検査操作を③の位置~⑤の位置まで時計回りにおこないます。
③直線性の確認
ひょう量を4等分から 6 等分した重量の分銅をそれぞれ計量皿の中央にのせ、各分銅の重量表示を確認します。
- ひょう量 6kg を6等分した場合、6kg/5kg/4kg/3kg/2kg/1kg の重量で確認するので、1kg の分銅を6個用意します。(ひょう量 6.2kg などの場合も端数は切り捨てて1kg を6個とします。)
- 分銅をのせる前に、重量表示が 0.0gであることを確認します。
- 次に1kg の分銅を1個のせ、重量表示が1kg±0.2 以内 (999.8g ~ 1000.2g) にあることを確認します。 (検査基準は ±0.2g 以内ですから1kg±0.2g 以内が正常となります。)
- さらに 2kg の分銅を 1 個のせ、重量表示が 2kg±0.2g 以内にあることを確 認します。このように順次 1kg の分銅を 6kg まで追加し、追加する毎に重量 表示が検査基準の ±0.2g 以内にあることを確認します。
- 6kg まで確認したら、今度は 1kg の分銅を1個おろし、重量表示が 5kg±0.2g 以内にあることを確認します。このように順次 1kg の分銅を 1kg までおろし、おろす毎に重量表示が ±0.2g 以内にあることを確認します。
- 最後に全ての分銅をおろし、重量表示が 0.0g となることを確認します。