新光電子株式会社
[イメージ]

調剤用電子天秤の選び方

調剤とは

調剤とは、医師から発行された処方せんが正しい内容かを確認して、錠剤であれば計数・散薬であれば計量して、医薬品を揃えて、患者様に薬剤を交付するまでの一連の流れのことをいいます。


調剤のフロー

処方せんを患者様から受け取る

処方せん監査を行う
処方せんに記入漏れがないか、重複処方や患者様の禁忌となる処方になっていないかを調査して、処方せんに正しい内容が記載されているかを確認する。

調製を行う
処方せんを基にして、複数の医薬品の計量、混合や錠剤の粉砕作業を行う。次に患者様が1回で服用する分の薬だけを分包し、患者様が薬を服用しやすくするための加工を行い、適切な量の医薬品を準備する。

調剤薬鑑査を行う
近年はコンピューターによって自動で分包されるシステムを導入している薬局も多いが、手動、自動問わず、不具合が発生する可能性もあるため、調製が間違っていないか、該当処方せんの調製を行っていない薬剤師が確認を行う。

患者に医薬品を交付する
渡し間違いが起こらないよう、姓名を基に患者様の本人確認を行い、調剤薬を患者様に渡すこと。
 

調剤で天秤を使用して計量する場面

  • 調剤薬局で処方せんを基に薬剤の計量を行う場面
  • 病院で入院患者が服用する薬を準備する為に、処方せんを基に薬剤の計量を行う場面
  • 各大学の薬学部で調剤の実習、試験で処方せんを基に薬剤の計量を行う場面
     

調剤で使用する天秤に求められる事項

調剤薬局で患者様に薬を販売する業務は取引行為にあたるため、医薬品の計量に使用する天秤は計量法で定める特定計量器を使う必要があります。特定計量器は、構造や許容誤差の基準に適合しているかどうかの「検定」に合格してはじめて検定付はかりとなり、取引や証明に使うことができます。
また2年に1回、地方自治体が行う「定期検査」を受けることが計量法で義務づけられています。
 

検定とは

特定計量器の構造や器差について、検定検査規則(省令)で定める技術基準(JISB7611-2)への適合性を確認する計量法上の検査のことを言い、合格したものには検定証印や基準適合証印が付与されます。    

検定証印の表示のイメージ  基準適合証印の表示のイメージ

画像:経済産業省HPより
 

定期検査とは

検定に合格した特定計量器が、使用段階においても一定の水準を保っているか検査をする制度で、合格したものには定期検査済証印が付与され、定期検査合格ラベルが貼られます。
 

使用地区について

はかりを使用する場所によって重力加速度が異なる事で計量結果に違いが出る事から、使用地区にあったはかりを使用する必要があります。
非自動はかりJISB7611-2により、目量の数が2000以下の精度等級2級及び目量の数が6 000以下の精度等級3級のはかりは、見やすい箇所に、そのはかりを使用する場所の重力加速度の範囲、または値を表記する事と精度等級1級、目量の数が2000を超える精度等級2級及び目量の数が6000を超える精度等級3級のはかりは、見やすい箇所に、そのはかりの使用場所を表記する事が決められています。ただし内蔵分銅によるスパン調整装置又は重力変化の影響を補正する装置をもつはかり、ばね式指示はかりを除く手動指示はかりなど重力加速度の影響を受けないはかりは、重力加速度、使用場所の表記が不要と決まっています。よって購入の際には、使用場所の都道府県、市町村を確認した上で対象のはかりを選定してください。
 

はかりの感量について

厚生労働省管轄の薬局等構造設備規則において調剤設備としてはかりは感量10mgのもの及び感量100mgのものを備えておく事が決められています。よって目量10mgと100mgのはかりを選定してください。電子天秤では、目量10mgと100mg両方の目量を切り替えて使える一台二役の製品もあります。
 

その他調剤用電子天秤を選定する際のポイント

  • 丈夫で長期安定性に優れた製品

医薬品の計量は生命に関わるものです。電子天秤の計量値がずれてしまうと調剤業務に使う事が出来なくなる事から丈夫で長期安定性に優れた製品が良いです。

  • コンパクトな製品

調剤薬局では、店舗面積に対して備えて置く設備が多く、空スペースが非常に少ないことが多い事から省スペースで設置ができるコンパクトな製品が良いです。

  • 機能が少なくシンプルな製品

調剤業務で必要な電子天秤の機能としては、単位:グラム、風袋引き機能、個数モード、外部出力用通信(RS-232C出力、USB出力など)があれば充分です。
多くの機能(コンパレータ機能、加算累計機能など)がある電子天秤の方が良いように思われますが、作業者のミスの基になりますのでシンプルな製品が良いです。
過去の調剤における事故として、単位がワンタッチでグラムからもんめに切り替えが出来る電子天秤を使っており、作業者がグラムからもんめに単位が切り替わっている事に気づかず、3.75倍過剰に調製業務を行って、患者様に調剤薬を交付してしまった事もあるので機能が豊富である事は危険な可能性が高いです。
 

新光電子株式会社が調剤用途におすすめする電子天秤のご紹介

従来調剤薬局ではアナログ式の天秤を利用されている薬局も多くいらっしゃいましたが、最近では薬剤師の皆様が学生時代に使用する天秤がデジタル式の電子天秤になってきた事もあり、電子天秤を選ばれるケースが増えてきています。
よってデジタル式で上記ポイントを考慮されたおすすめの電子天秤は下記になります。

調剤用電子天びん PJシリーズ

調剤用電子天びんPJ

  • 丈夫で長期安定性に優れた音叉式力センサを搭載しています。(音叉センサ5年保証)
  • 外形寸法W182mm×D233mm×H74mmのコンパクトサイズです。
  • 調剤作業においてミスにつながる機能は排除し、簡単、シンプル操作で使いやすいです。
  • 医薬品がこぼれた際に水洗いが出来るようにステンレス製計量皿を採用しています。
  • 調剤場面に応じて選べる3電源方式です。(専用ACアダプタ、乾電池、USBバスパワー)

※乾電池仕様の駆動時間;アルカリ乾電池単三4本でバックライト・外部出力OFF設定時 約150時間駆動
製品ページ > PJシリーズ【取引証明用・調剤用電子天びん】